JR三輪駅のまん前の観光インフォメーション兼カフェ「軽茶テラス三輪座」
JR三輪駅の改札を出ると、目の前に緑地に「三輪座」と染め抜いた日除け暖簾と、お酒造りの象徴である杉玉が目に飛び込んできます。その奥にあるのが吉野杉の厚板の床に吉野桧のちゃぶ台という、木の温もりにこだわったお座敷型カフェ「軽茶テラス三輪座」。最近は、テレビ局や新聞社が、ある噂を聞きつけて取材によく訪れるといいます。そのお目当てとは何なのでしょう?
マスコミにモテモテの「木製仮面クッキー」
「ここでコーヒーを頼むと不思議なクッキーが付いてくると聞いたんですけど」と飛び込んできたのは、関東方面のテレビ局の旅番組スタッフ。別の日には5大紙の記者さんも同じように訪ねてきて、「埋蔵文化財センターで不思議なクッキーがあると聞いてきたんだけど、撮影したいのでとクッキーをもって帰らはりました。」とスタッフのトシコさん。
この「木製仮面クッキー」の考案者こそ、このトシコさんなのです。彼女は自宅で、クッキー用の型をラジオペンチで加工して仮面を研究したといいます。鼻は高く、目や口は穴が開いて纏向遺跡から出土した木製の仮面とそっくり。最近はすぐ近くで卑弥呼の宮殿であった可能性が高い大型建物跡も出土したこともあって、このオリジナルクッキーがますます大もてのようです。
一芸の持ち主揃いの三輪座スタッフ
このトシコさんをはじめ三輪座のスタッフはまちおこし、まちづくりにかけては情熱的な多士済々が集まっていることで知られます。その反面カフェの運営でいえば素人ばかりの様子なのですが大丈夫なのでしょうか、という疑問をママさん役のまゆさんにぶつけてみました。
「三輪をいつ来ても楽しめる面白いまちにする、というコンセプトのもと、一芸の持ち主揃いのスタッフたちが自然に集まっている」といいます。「むりにカフェらしさを追求するのでなく、それぞれの一芸をのびのび発揮してくれればちょっとその辺にはない、まちづくりの核となるカフェに化ける可能性もあるのです。」と、まゆさん。
まちづくりのもう一つの拠点と連動して
まゆさんが上げてくれた一芸の持ち主で、例えば「新人スタッフで英会話が得手のやまちゃん、何しろアメリカの高校を出ているんです。グローバルな接客対応はもちろん、スタッフが英会話サロンをひらくなんてことになればすてきでしょ」
「実は、まちづくりのもう一つの拠点として、三輪の町家を改装したギャラリー『三輪中町ギャラリー醸(かもす)』がまもなくオープンします。そちらではいろいろな教室を開けるスペースもあるので、英語でおしゃべりできる日なんてのがあるコンテンツも夢物語ではありません。」
二つの拠点が連動すれば面白い運用が可能だといいます。「ギャラリーでグループ展などを開催していただくと、グループのご家族など周辺の方々の来訪も期待できます。当然食事や寛ぎスペースとしてのカフェのニーズも生まれるはずです。関連施設として連携して、お客様に楽しんでいただくアイデアは無尽蔵。」
桜井にはまちおこしの物産を置いたり、2階で教室を開いたりできる喫茶店の先例もあります(桜井駅前のマジックマレットさん)。スタッフの一人こまっちゃんはそこに勤めていた経験もあるし、まゆさんはそこでフラワーアレンジメントの教室を開いていたなんてご縁もあったりするのです。なるほど、まちづくりカフェとして化ける期待は大きいかも。
「多士済々のスタッフが、これをやろうよというプロジェクトをつぎつぎに立ち上げていってくれさえすれば、そういういい雰囲気のPRは、スタッフに陽さん・ひろさんというコピーライターが夫妻で参加してくれているのも強味です。目下ギャラリー醸のオープニングイベントの企画から営業用のホームページ作りまで、裏方でばっちり頑張ってくれていますよ」とのこと。
リピーターの多い来訪者をますますとりこにする仕掛けを
それにしても最近は三輪の大神神社がパワースポットとしてテレビでも俄然脚光を浴びていますね。「三輪の来訪客はリピーターが多いといわれます。それは大神神社への朔日(おついたち)参りの習慣(1日に限らないけど)をもつ方々が多いからだと思います。テレビで話題になったりするとますます三輪に愛着を感じていただいてたりしているのじゃないでしょうか」と語るのは、冒頭のトシコちゃんのダンナさんでNPO三輪座の理事長カワバタさん。
JR三輪駅は大神神社の玄関口であるとともに、最近話題連発の纏向遺跡も本来お隣の巻向駅が玄関はずが、近辺の観光インフォメーションとなると三輪駅前の三輪座しかありません。卑弥呼の時代に関心のある考古学ファンも加わって、全国各地からの来訪客が増えているそうです。
そんなお客様を迎える三輪座の軒先に「杉玉」が吊るしてあるのは、なぜ?こんな質問にもお酒は一滴も呑めないカワバタさんが答えてくれます。「三輪の大神神社はお酒の神様なのですよ。毎年暮れごろに新酒ができたとき全国の酒蔵で緑の新しい杉玉に衣替えしますが、あれは大神神社から授与され新酒ができたしるしになります。」
「杉玉は一年軒先に吊るしておくと、だんだん茶色になります。それはお酒の熟成を表すしるしでもあるんですよね。その杉玉のふるさとでのまちづくりでも年々新しい賑わいを醸していきたいという願いを込めて、三輪座でも昨年の暮れから緑の杉玉を吊るしています。」あ、それで、ギャラリーも「醸(かもす)」なんですね。よくわかりました。
JR三輪駅のまん前で営業中!
軽茶テラス 三輪座
JR三輪駅前の観光インフォメーションを兼ねた、お寛ぎ喫茶コーナーが「軽茶テラス『三輪座』」。店頭のテラス部分では「桜井市の物産・オリジナル工芸品」、「地元の安心野菜」も販売。カフェのお冷やコーヒー・紅茶には三輪山の湧き水を使用。
コーヒー(ホット・アイス)¥400
紅茶(ホット・アイス/レモン・ミルク・シナモンリーフ)¥400
ジュース(リンゴ)¥350
抹茶(和菓子付)¥600
としこのきまぐれケーキ¥300~¥450
(コーヒー・紅茶とケーキのセット¥50引き)
所在地:〒633-0001 奈良県桜井市三輪354
TEL:0744-49-3818
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日・ただし、朔日(おついたち)と祝日にあたる時は営業。(その場合は翌日店休)
軽茶テラス三輪座スタッフブログ
文・写真:弓手洋一郎・ひろみ
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